5. なぜ日常の質量の大部分は QCD から生じるのか
クォークとグルーオンのエネルギー #
QCD はクォークとグルーオンの色相互作用です。グルーオン自身も色荷を持ち、相互作用します。陽子にはクォークの運動、グルーオン場、相互作用のエネルギーがあります。価クォーク記号 uud は質量の収支表ではありません。
尺度で変わる結合 #
大きな運動量移行 Q で一ループ近似は
nf は活性クォークのフレーバー数です。この式は摂動的な領域と定めた繰り込み方式で使います。分母がゼロになる点を陽子質量の計算法にしてはいけません。Q が大きいほど結合が小さくなる性質が漸近的自由です。
低エネルギーでは格子 QCD などの非摂動的方法が必要です。閉じ込めは、自由な色付きクォークを漸近状態として観測しない現象です。単なる色の相方不足ではありません。カイラル対称性の破れは関連しますが、同じ概念ではありません。
繰り込みは理論に尺度を導入します。核子質量をクォーク、グルーオン、異常の各寄与に分ける方法は演算子、尺度、方式に依存するため、普遍的な厳密な「99%」の円グラフにはできません。